入局・研修案内

実際の研修プログラム

実際の研修スケジュール:大学病院での1週間

カンファレンス・院内研修会

症例検討カンファレンス
週3回 月、水、金曜日
手術検討カンファレンス
月1~2回 火曜日
抄読会(最新論文の発表)
週1回 月曜日
論文作成研修会
月1~2回(不定期)

他診療科との合同カンファランス(月曜日午後17:00~)

神経放射線カンファレンス
月1回 脳神経内科、放射線科と合同 神経疾患の画像検討
脊髄脊椎病カンファレンス
月1回 整形外科、脳神経内科と合同 脊髄脊椎疾患の症例検討
 
7:45 症例検討カンファ
※1
          休み
8:00     症例検討カンファ 開頭手術 神経内視鏡手術 症例検討カンファ
9:00 病棟ICU回診 血管撮影・血管内治療 病棟業務 ICU回診 ICU回診 病棟業務
10:00 血管内治療・手術 外来・病棟業務 血管内手術 開頭手術・神経内視鏡手術 手術・血管内治療 病棟業務
11:00
12:00
13:00  
14:00
15:00 手術検討カンファ
※2
16:00 病棟カルテカンファ 病棟カルテカンファ
17:00 他診療科と合同でのカンファ 自己研鑽 自己研鑽 手術映像
編集・分析
※3
自己研鑽
18:00  
※1
月曜日は、全員参加のカンファです!入院する全症例について、手術適応、術前の状態、手術の方法、術後経過を提示し、皆で方針の検討を行います。
手術を担当したい若手医師にとっては、絶好のアピールの場、術者獲得なるか?!
※2
前週の手術から、1例をpick up。
術前画像や、手術中の映像から、術者が何を考え、どういった手術アプローチを選択し、術中には、どんな点に注意しているか、手術のKey pointやコツについて解説。大変重要な勉強会です。
※3
あらゆる手術の画像データが病棟シミュレーションセンター内のPCにストックされているため、術前に指導医と共に、手術法をおさらい。
また、術後には術動画の編集を行い、手術手技の修得を目指します。

帝京大学病院では、週4.5日の勤務を基本とし、平日の1日を研修日に指定することができます。
これ以外に当直業務があります。研修医当直には専門医によるサポートがありますので、ご心配なく。

実際の研修プログラムの例

当科で推進している研修プログラムの各年度の具体的な内容は、以下の通りです。本人の目指す目標に応じ、日本脳神経外科学会専門医の取得後も、皆さんのキャリアをサポートしていきます。また、希望者は、プログラムの途中でも、大学院への進学による研究プログラムへの移行や海外留学も可能です。

後期研修プログラム 一年目
(卒後3年)
主に大学病院、
希望者には、研修の修得状況を確認し、研修開始半年以降、研修施設での研修も可能
  • 神経学的診察法、画像診断
  • 救急疾患に対する初期対応
  • 脳卒中などの急性疾患の全身管理
  • 脳神経外科手術の術前・術後管理
  • 手術に参加し、術者として穿頭・頭蓋外操作を習得
  • 基本的な開頭操作を習得
  • 下垂体へのアプローチを含む神経内視鏡操作の基本を習得
  • 脳血管撮影法の習得と脳血管内治療の初歩を習得
2-3年目
(卒後4-5年)
研修施設
希望者では大学病院での研修を継続も可能
  • 脳卒中に対する開頭手術の助手および術者
  • 様々な頭蓋底腫瘍に対する開頭アプローチの基本を習得
  • 脳内血腫除去など顕微鏡下手術・神経内視鏡下手術の術者
  • 表在性良性腫瘍、大脳皮質の悪性腫瘍の手術の助手、術者
  • 神経内視鏡による下垂体手術の助手、術者
  • 脳血栓回収療法を含む脳血管内治療の手技を習得
  • 頚椎・腰椎に対する手術の基本
4-5年目
(卒後6-7年)
大学病院
又は研修施設
  • 脳動脈瘤に対する開頭手術を含む顕微鏡下手術の術者
  • 脳動脈瘤や頚動脈狭窄症に対する血管内治療の術者
  • 神経内視鏡による下垂体手術の術者
  • 頭蓋底アプローチを習得、顕微鏡下頭蓋底手術の助手、術者
  • 血管吻合術を含む脳血管系手術の基本
5年目
(卒後7年)
主として大学病院
  • 後期研修プログラムの仕上げ
  • 様々な頭蓋底腫瘍に対する開頭アプローチの術者
  • 血管吻合術を含む脳血管系手術の術者
  • 日本脳神経外科学会専門医試験の受験と専門医の取得
  • 脳血栓回収療法を含む脳血管内治療の専門医の取得後は、相談の上、大学院への進学又は専門強化プログラムに参加
専門強化プログラム 5~8年目
(卒後7~10年)
研修施設、研究協力施設または大学病院

希望する専門領域の専門家を目指し、大学を含めた各訓練施設において、個々のプログラムの中から選択。また、こうしたテーマに基づいた研究と学位取得のため、大学院への進学し、医学博士の学位取得もお勧めしております。

  1. ①大学院へ進学しての研究プログラム
    研究内容は、希望により大学又は他研究室を紹介。訓練施設に勤務しながら、大学院に通学して研究を行うことも可能です。
  2. ②専門領域強化プログラム
    1. A: 脳卒中治療プログラム(血管内治療を含む)
    2. B: 頭蓋底外科・良性脳腫瘍プログラム
    3. C: 脳腫瘍外科・悪性脳腫瘍プログラム
    4. D: 脊髄・脊椎外科プログラム
    5. E: 小児脳神経外科治療プログラム
    6. F: 定位放射線治療・定位脳手術プログラム など

この他、脳神経外科専門医の取得後に、海外でのレベルアップを希望される方には、 フランスの大学病院(パリ大学のLariboisière 病院やHenri Mondor 病院、Necker子供病院での特色のある診療研修など)で臨床医としての留学や、その他、欧米の研究施設(Massachusetts 総合病院のResearch fellowship、フランス原子力庁研究所の医学研究部門の研究員など)での研究留学も紹介もしています。また、希望の留学先があれば、積極的に連絡をとることもします。

連携・関連施設における専門研修

基幹施設である帝京大学病院での研修だけでは、修得が難しい脳神経外科の領域や、また、協力施設の特色を生かし、皆さんの興味のある分野の知見をさらに深めるために、連携・関連施設での研修をお勧めしています。研修については、将来の方向性について希望を聞いた上で、施設を選定して、1~2年の単位での研修を行っています。研修協力施設と、特色については以下の通りです。

名称 都道府県 指導医 施設区分 病院の特色、研修の目的
帝京大学千葉総合医療センター脳神経外科 千葉県 4 連携 脳卒中、血管内治療の修得
帝京大学医学部附属溝口病院脳神経外科 神奈川県 3 連携 脳血管障害の血管内治療、
脊髄脊椎手術、認知症・水頭症の治療
帝京大学医学部高度救命救急センター 東京都 4 連携 救急医療、頭部外傷、多発外傷
東京大学医学部附属病院脳神経外科 東京都 12 関連 脳腫瘍の顕微鏡下手術、
神経内視鏡手術、定位放射線治療
虎の門病院脳神経外科 東京都 5 関連 脳血管障害、頭蓋底腫瘍の
顕微鏡下手術(開頭)
NTT東日本関東病院脳神経外科 東京都 4 関連 脳血管障害、頭蓋底腫瘍の
顕微鏡下手術(開頭)
三井記念病院脳神経外科 東京都 2 関連 脳神経外科全般
都立神経病院脳神経外科 東京都 4 関連 脊髄脊椎手術、不随意運動疾患や
てんかんの手術など、機能的手術全般
府中恵仁会病院脳神経外科 東京都 2 関連 脳神経外科全般
東京都健康長寿医療センター 脳神経外科 東京都 2 関連 高齢者医療、脳卒中の手術全般、
血管内治療
明理会中央病院脳神経外科 東京都 1 関連 脳神経外科全般
国立成育医療研究センター 東京都 2 関連 小児脳神経外科診療の経験
埼玉医科大学国際医療センター 埼玉県 9 関連 脳血管障害の顕微鏡下手術 (開頭)
埼玉医科大学総合医療センター 埼玉県 6 関連 脳血管障害、頭蓋底腫瘍の
顕微鏡下手術(開頭)
埼玉医科大学病院脳神経外科 埼玉県 4 関連 不随意運動疾患に対する手術
千葉徳洲会病院脳神経外科 埼玉県 1 関連 脳神経外科一般
大和徳洲会病院脳神経外科 神奈川県 2 関連 脳神経外科一般
富士脳障害研究所附属病院 静岡県 3 関連 脳血管障害の顕微鏡下手術(開頭)
西島病院脳神経外科 静岡県 1 関連 脳血管障害の顕微鏡下手術(開頭)
血管内治療、脊髄脊椎手術
社会医療法人札幌禎心会病院 北海道 8 関連 脳血管障害の顕微鏡下手術(開頭)
道東の森総合病院脳神経外科 北海道 2 関連 脳神経外科一般
沖縄県立八重山病院脳神経外科 沖縄県 1 関連 離島における脳神経外科診療

来年度については、既に、さらに多くの施設より、協力施設としての申請をいただいており、より充実した選択肢を提供できる予定です。